人生の話。LIFE!
ずっと、大人になんてなりたくないって思っていた。
23歳になった今でも、心は18歳で止まっているし、 未だに大人にはなりたくないと思っている。
だって大人になるっていうことは、社会の縮図の一部になって、わがままばかり言ってられないし、本音と建前とか、責任感とか重圧とか、よくわからないけど大変そうだから。
まず働きたくないし。
一生大学生でいたいよね。
これから紹介する映画「LIFE!」の主人公・
出版社の写真管理部で働くウォルターは、毎日ただ与えられた仕事をこなすだけの地味な独身男。
私が思い描く"こんな大人にはなりたくない"ランキング堂々の一位、”つまらなくてかっこ悪い大人”そのものである。
そんなウォルターの長年の集大成である終刊号の表紙は、
冒頭のウォルターは、紛れもなくつまらない男だった。会社にいても空想ばかりしていて、その中でだけ自分自身でいられる典型的な冴えない男。そんな冴えない男が、
道中に訪れるグリーンランド、アイスランド、そしてアフガニスタン。それぞれの土地でウォルターが出会う人たちはみんな温かくてチャーミングで、一期一会という言葉がぴったり。そしてそんなキャラクターたちと同じくらい素晴らしい絶景は、全部行ってみたい!とうっとりしてしまうほど。
景色だけじゃなくて、この行き当たりばったりな旅の中でウォルターが見つけるのは、得意の空想を通り越した規模の壮大な経験と、美しい人生の奇跡たち。さまざまな体験を通して成長していくウォルターがどんどんかっこよく見えて、見終わる頃には、ウォルターみたいになれるなら大人になるのも悪いもんじゃないのかもって思わされてるからすごい。
この映画はストーリー自体もすっごく面白いんだけど、コロナ禍で海外旅行に行けない今だからこそ楽しめる。躊躇なくすぐ海外にぶっ飛んじゃうウォルターを見てるだけでストレス発散になるから。
何度目かすら忘れた緊急事態宣言下の夏、クーラーガンガンの部屋でプロジェクターに映して見てみてほしい。面白さは私とベン・スティラーが保証するから、後悔はさせないよ。
そしてなによりも、ウォルターが勤めるLIFE誌の社訓が好き。
To see the world, things dangerous to come to, to see behind walls, draw closer, to find each other, and to feel. That is the purpose of life.
" 世界を見よう。危険にも立ち向かおう。壁の裏側を見に行こう。もっとお互いを知って、感じよう。それが人生の目的だから。 "
本当はもっと語りたいシーンや好きなセリフがたくさんあるんだけど、全部ネタバレになっちゃいそうだから我慢。